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作州武蔵の安全な酒造り・・・カルバミン酸エチルの劇的減少!瞬間火入れ法

考えてみると今年の「火当て(火入れ)」は、昨年より20日ほど遅い。
最後の醪が予想外に長くなった結果です・・・・

「火当て(火入れ)」とは、
この冬造った酒を濾過・調合したあと
低温殺菌(pasteurizationパスチャライゼーション)をすることです
加熱により殺菌と麹由来の酵素の作用を止めます

昨年も書きましたが
標準語で「火入れ」この辺りでは「火当て」とも言います。
作業は湯の中の長い管に生の酒を通し60度以上に加熱し殺菌します
その昔は大釜で酒を直接加熱したそうですが
今は湯の中につけた「蛇管」を使用します
大手ではプレート式のものを使うところも多いようです

他社とうちが違うのは「火当て」蛇管のあとに「熱交換パイプ」をつけ
予定温度に加熱した後、急激に冷却していることです
・・・タンクに届く時、酒の温度は45℃以下
うちでは、半世紀前からこのやり方です
熱交換
↑↑↑パイプ外を熱い酒が、中を加熱前の酒が通ることにより熱交換されます
約50年前、このパイプ式の「熱交換器」を導入した頃は
若々しい酒質を保つためが主目的でしたが
1984年以降の研究により有害物質とも言われる「カルバミン酸エチル」がアルコール飲料中に痕跡量(15 ppb から 12 ppm)含まれていることが明らかにされ
最近では、醗酵によって作られる他の食料品や飲料にも
痕跡量含まれることが分かってきました
例えば、パンには 2 ppb、醤油には 20 ppb程度含まれるそうです

カルバミン酸エチルはエタノール(アルコール)と尿素の反応によって生成することがわかっています
C2H5OH + (H2N)C=O → H2NC(=O)OC2H5 + NH3

ただし、この有害物質は、
加熱後急激に冷却することにより発生を劇的に抑えられることも分かっており、
火入れ後急速に熱交換によって冷却する方法は「カルバミン酸エチル」対策としても良い方法です

ただ多くの蔵が有効と知りながら、なかなか採用に踏み切れないのは
通常の「火入れ」では、貯蔵タンク内で65度以上になるのでタンクごと殺菌できます


しかし、出口温度が45℃以下になるこの方法は、
かなりタンクを清潔に保つなど
極端にきっちりとした微生物管理ができないと
秋口までに、火落ちが発生しやすく(酒の腐敗、火落ち菌の繁殖で異常に混濁し酸が増える)なるので
いまだに採用する蔵が少ないらしいです・・・・

弊社の酒は「若々しい酒質」+「安全」面で
50年前から画期的な方法をとり続けています・・・ま、偶然なんですけども・・







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中国山地の片田舎&小酒屋の長男に生まれてしまい、しかもなぜか進んだ道は薬剤師と言う変人です。
全職員が一丸となって酒づくり

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